Photoshopで夜景写真をレタッチ!調整レイヤーの効果的な使い方

Photoshopで夜景写真をレタッチ!調整レイヤーの効果的な使い方

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夜景写真の魅力は、光と影が織りなすドラマチックな世界。その美しさを最大限に引き出すためには、Photoshopを使ったレタッチが欠かせません。

ただし、間違った編集をすると、夜景の魅力が失われ、不自然な仕上がりになることも。

この記事では、夜景写真のレタッチで必須の調整レイヤーの基本的な使い方を解説します。

調整レイヤーを活用すれば、明るさや色味をコントロールして、光源を際立たせたり、深みのある黒を再現したりと、非破壊編集で自由自在にレタッチが可能です。

調整レイヤーとは

Photoshopの調整レイヤーとは、画像の色調や明るさなどを調整するための特別なレイヤーです。

通常のレイヤーと同様にレイヤーパネルに表示され、元の画像データを直接変更することなく、様々な効果を加えることができます。

通常のレイヤーとは異なり、編集内容が独立しているため、画像に変更を適用するかどうかを後から自由に調整したり、削除したりできます。

調整レイヤーのメリット
  • 非破壊編集
    元の画像データを変えずに調整できるため、いつでも元の状態に戻すことができます。
  • 柔軟な調整
    調整レイヤーのプロパティパネルから、いつでも調整内容を変更できます。
  • 部分的な調整
    レイヤーマスクを使うことで、調整効果を画像の一部に限定できます。
  • 複数の調整
    複数の調整レイヤーを重ねて、より複雑な効果を出すことができます。

調整レイヤーはPhotoshopの中でも特に重要な機能で、プロのデザイナーから初心者まで幅広く使われています。

写真やデザインを修正する際に、効率よく、そして柔軟に作業を進めることができます。

Photoshop初心者でもわかる調整レイヤーの基本と使い方 Photoshopのレイヤーとは?初心者向けに基本を徹底解説 Photoshopのレイヤーとは?初心者向けに基本を徹底解説

調整レイヤーの使い方

Photoshopで調整レイヤーを出す方法はいくつかあります。

ご自身の使いやすい方法を選んでみてください。

  • [ウインドウ]→[色調補正]→[色調補正パネル]
  • [レイヤーパネル]下部から[調整レイヤー]を新規作成
  • [レイヤー]→[新規調整レイヤー]

[ウインドウ]→[色調補正]→[色調補正パネル]

[色調補正パネル]を常にワークスペース上に表示しておくことで、作業がスムーズに進みます。

[色調補正パネル]から調整レイヤーを出すのがおすすめです。

[レイヤーパネル]下部から[調整レイヤー]を新規作成

[レイヤーパネル]から調整レイヤーを出す方法もよく使われます。

[レイヤー]→[新規調整レイヤー]

こちらの方法はほぼ使いません。

レタッチで使う主に使う調整レイヤー

夜景写真のレタッチでは、以下の調整レイヤーを効果的に活用することで、より魅力的な写真に仕上げることができます。

  • レベル補正
  • トーンカーブ
  • 自然な彩度
  • 色相・彩度
  • レンズフィルター
  • 特定色域の選択

レベル補正

写真全体の明るさとコントラストを調整します。

  • 全体的な明るさを調整します。夜景では、暗すぎる部分を明るくしたり、明るすぎる部分を抑えたりすることで、メリハリのある画像に仕上げることができます。
  • 明暗の差を調整します。コントラストを上げることで、夜景の奥行き感や立体感を強調できます。
  • 中間のトーンの割合を調整します。中間調を調整することで、画像全体の雰囲気を柔らかくしたり、硬くしたりすることができます。

トーンカーブ

  • レベル補正よりも細かく、各階調の明るさを個別に調整できます。
  • カーブを「S字」に調整することで、コントラストが高まり夜景が引き立ちます。
  • 明るい部分や暗い部分を直接クリック&ドラッグで調整可能。

自然な彩度

  • 低彩度の色だけを優先的に鮮やかにします。
  • 彩度がすでに高い色などの重要な色域には影響を与えにくいため、自然な見た目を保ちます。

色相・彩度

  • 特定の色相をシフトさせることができます。例えば、街灯の色を暖色系にしたり、寒色系にしたりすることができます。
  • 特定の色相の彩度を調整できます。例えば、夜の空の色をより深くしたり、建物のネオンサインを際立たせたりすることができます。

レンズフィルター

  • 暖色系(オレンジ系)フィルターで温かみを出したり、寒色系(青系)フィルターでクールな印象に。
  • 効果の強さは不透明度で調整。

特定色域の選択

  • 特定の色域を選択し、その部分に対してのみ調整を行うことができます。
  • 街灯の色だけを調整したり、ネオンサインの色だけを強調したりすることができます。
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調整レイヤーを使った参考例

こちらの画像を使用します(この画像はRAW現像したものです)

ここでは調整レイヤーの使い方の解説なのでこの段階から始めます

調整レイヤーを使った参考例
色相・彩度を使って建物の色被りを調整

トーンカーブでコントラストをつけて完成

夜景写真のレタッチにおいて、調整レイヤーはそれぞれ異なる効果を持つ便利なツールですが、必ずしもすべてを使用する必要はありません。

どの調整レイヤーを使うかは、写真の内容や表現したい雰囲気によって変わってきます。

写真の雰囲気や改善したいポイントに応じて適切な調整レイヤーを選ぶことが重要です。

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マスクの理解が不可欠

調整レイヤーを効果的に使いこなすためには、マスクの理解と活用が欠かせません。

マスクを使うことで、調整レイヤーの効果を画像の特定部分に限定したり、柔らかく適用したりすることができます。

調整レイヤーとマスクの関係
  • 調整レイヤーを作成すると、自動的にマスクが追加されます。
  • 初期状態では、マスク全体が白(=調整効果が画像全体に適用される)になっています。

マスクとは?

マスクは、調整レイヤーや通常のレイヤーに対して「どの部分に効果を適用するか」を指定する機能です。

マスクは、以下のルールで効果が適用されます。

  • 白い部分
    効果が完全に適用される。
  • 黒い部分
    効果が適用されない(隠される)。
  • グレーの部分
    効果が半透明(部分的に適用)。

マスクについて詳しくは、こちらをご覧ください。

【初級編】Photoshopのマスクの基本と概念を完全マスター 【初級編】Photoshopのマスクの基本と概念を完全マスター

レイヤーについて詳しくは、こちらをご覧ください。

Photoshopのレイヤーとは?初心者向けに基本を徹底解説 Photoshopのレイヤーとは?初心者向けに基本を徹底解説

Photoshopで夜景写真をレタッチ!調整レイヤーの使い方:まとめ

この記事では、Photoshopを使った夜景写真のレタッチ方法について、調整レイヤーを活用するポイントをご紹介しました。

レベル補正やトーンカーブを使った明暗の調整、自然な彩度や色相・彩度での色味のコントロール、レンズフィルターや特定色域の選択による雰囲気作りなど、それぞれの調整レイヤーが持つ役割などを解説しました。

調整レイヤーは、非破壊編集が可能で柔軟性が高いため、夜景写真のような細かな調整が求められる場面にぴったりです。

また、マスクを組み合わせれば、特定の部分だけに効果を適用したり、滑らかなグラデーションを作り出すこともできます。

大切なのは、写真の雰囲気や意図を考えながら、必要な調整だけを行うことです。

すべての調整レイヤーを使う必要はなく、自分の写真に合ったレタッチ方法を選ぶことで、自然で魅力的な仕上がりを実現できます。