今回はPhotoshopを使ったウォーターマーク(透かし)の入れ方についての解説です。
Instagramやその他のSNSに写真を投稿する際にウォーターマーク(透かし)を入れている人って多いですよね。(ほとんどの人はLightroomで入れている?)
そこで今回はInstagram用の画像にウォーターマークを入れるやり方を解説します。僕がInstagram用の画像に入れるウォーターマークの入れ方はいつもこのやり方です。
一度作っておくと楽なのでInstagram用の画像にはおすすめです(Lightroomのほうが楽かもしれませんけどね)
僕はLightroomを使っていないのでいつもこのやり方なんです。
ウォーターマークは、写真やデザイン作品において「所有者の権利を守り、不正利用を防ぐための目印」として非常に重要な役割を果たします。
デジタルコンテンツがインターネット上で容易にシェアされる現代、ウォーターマークはコンテンツ制作者にとって欠かせない存在です。
役割・目的 | 詳細 |
---|---|
著作権の保護 | 不正利用や無断転載を防止し、作品の所有権を明確に示す |
ブランド認知の向上 | ロゴや名前を表示してブランドの知名度を広める |
コンテンツの安全な共有 | 作品の価値を損なわずに安全にインターネット上でシェア可能 |
ウォーターマークには、以下の3つの主な役割があります。
著作権の保護
ウォーターマークは画像やデザインの所有権を視覚的に示す役割があります。
コンテンツがインターネット上で流通する際、ウォーターマークがあると、その作品が特定の制作者によって作られたものであることがわかり、不正使用や無断転載を抑制する効果があります。
ウォーターマーク(英語: watermark)は、本来、紙の透かし(すかし)のことを指すが、著作権表示などのために静止画像や動画に写し込まれる小さな図案や文字を指すことが比較的多い。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブランドの認知向上
企業やアーティストが自分の作品にロゴや名前を入れることで、ブランドが広まりやすくなります。
ウォーターマークを見た人は、作品のクオリティを記憶すると同時に、制作者やブランドの名前も覚えることができます。
これにより、コンテンツがシェアされるたびに、制作者の認知度も高まります。
アーティストの作品保護
プロのアーティストが自分の作品をSNSで公開する場合、ウォーターマークなしでは、その写真がコピーされて他のアカウントやウェブサイトに転載される可能性が高くなります。
ウォーターマークを使うことで、写真の不正利用を防ぎながら、写真家自身のポートフォリオの宣伝にもなります。
Photoshopを使ってウォーターマークを作成することには、他のツールにはないメリットがあります。
- デザインの自由度
- カスタマイズ性
- 品質の高さ
多機能なツールであるPhotoshopを使うことで、ウォーターマークを自分のブランドに合わせてデザインし、効果的にコンテンツを守ることが可能です。
デザインの自由度が高い
Photoshopではテキスト、画像、形状、透明度、影や立体感といった多彩な要素を組み合わせることで、他のツールではできない独自のデザインが可能です。
ウォーターマークを作品やブランドのイメージに合わせて細かく調整することができます。
カスタマイズ性が豊富
hotoshopには、レイヤー、ブレンドモード、エフェクトなどの機能があり、これによりウォーターマークの色や透明度を自由に変更したり、細部を調整することができます。
これにより、作品に適したウォーターマークの強さや見た目を微調整できます。
高品質な仕上がり
Photoshopは高画質な画像編集が可能なため、ウォーターマーク自体も高品質に仕上がります。
特にプロフェッショナルな作品や商業用のコンテンツに対して、見栄えの良いウォーターマークを付けることができるので、作品のクオリティを損なうことなく著作権保護が可能です。
ウォーターマークは著作権の保護などの使い方ですが、Instagram用だとウォーターマークが入るとちょっとカッコイイ的なところもありますよね。
それではInstagram用にウォーターマークを入れるやり方を解説していきます。
Instagram用と言っても縦構図の場合の入れ方です。
Instagramは縦構図が一番大きく表示される大きさなので縦構図がおすすめ。
1350ピクセル ✕ 横1080ピクセル
大きさは縦:1350ピクセル 横1080ピクセルです。Instagramの投稿用最適サイズはこちらで説明しています。
お時間のある方はご覧ください。
参考:Instagramの画像がスマホで最も美しく見える最適サイズ
Instagramの画像がスマホで最も美しく見える最適サイズそれでは始めます。
今回はこちらの画像を使って解説していきます。
この画像は縦:1350ピクセル 横1080ピクセルの画像です。この画像にウォーターマークを入れます。
Instagram用の画像の作り方はこちらで解説しています。
こちらではRaw現像ソフトはAdobe Camera Rawを使用しています。
夜景写真のレタッチ見せます【Instagram投稿編】参考画像有りここからはPhotoshopを使ってウォーターマークを作ります。
まずは[ファイル]→[新規]ショートカット Mac:[ Command + N ] Windows:[ Control + N ]
それか左側にある[新規作成]ボタンをクリックしてもできます。
新規作成画面が開いたら
新規ファイルの設定をしていきます。
一番上の[web]というところをクリック。
[名称未設定]のところを今回は「watermark」と入れましょう。
[幅]400と入力。その隣が[ピクセル]になっているかを確認
[高さ]80と入力
[解像度]72を確認
RGBカラーを確認
横向き確認
[アートボード]のチェックを外す
ここまで入力と確認ができたら、[作成]ボタンをクリックします。
新規ファイル(watermark)が開いたら、[文字ツール]でテキストを入力していきます。[文字ツール]は左側にあります。
画面上に[文字パネルが]表示されていない場合は[ウインドウ]→[文字]
[文字パネルが]が表示されたら、テキストの設定をします。
テキストの種類を「Copperplate」(お好きなものを選んでも全く問題ないです)
テキストのサイズは「22px」
テキストの間隔を「100」
カラーをブラック
ここで②のテキストサイズの単位が「px」になっていない場合は、[Photoshop cc]→[環境設定]→[単位・定規]
Windowsを使っている人は[環境設定]という項目の出し方が違うかもしれません。
[文字]の単位を[pixel]にしてください。
[文字ツール]を持って、ファイル上をクリックしてテキストを入力します。
今回は、まず「Yokohama Night View」と入力します。
入力ができたら、画面の上の「〇」をクリックして確定します。
レイヤーパネルはこういう状態です。
続いて、テキストの種類を「Myriad Pro」Regularを選択(お好きなものを選んでも全く問題ないです)して、「fuya Photography」と入力します。
ここまでできたら、「Yokohama Night View」と「fuya Photography」のテキストの色を「ホワイト」に変更して、一番下の背景というレイヤーの「目」のアイコンをクリックします。
背景のレイヤーが非表示になり透明になりました。
次に「Yokohama Night View」と「fuya Photography」のレイヤーをMacの人は[Command]を押しながら、Windowsの人は[Control]を押しながら、クリックして2つのレイヤーをアクティブの状態にしたら、2つのレイヤーを統合します。
[レイヤー]→[レイヤーを統合]
これで完成です。
後は[ファイル]→[別名で保存]で好きなところに保存します。このときの保存形式は、[フォーマット]Photoshopで保存してください。
そうすると「watermark.psd」というファイルができます。
それではInstagram用の写真にウォーターマークを入れてみましょう。
まずInstagram用の画像をPhotoshopで開きます。続いて先ほど作った「watermark.psd」も開きます。
watermarkのファイルの一番上のレイヤーをクリックしてアクティブの状態にし、[編集]→[コピー]Command(Control)+ Cをしたら、Instagram用の画像に[編集]→[ペースト]Command(Control)+ Vしましす。
そうするとInstagram用の画像の真ん中にウォーターマークがペーストされるので、あとは自分の好きなところに配置してください。
こんな形で完成です。
Photoshopのブラシを使ったウォーターマークの作り方はこちらで解説しています。時間のある方はご覧ください。
ブラシを使ったウォーターマークは大きさやカラー、不透明度をすぐに変更できるのでとても便利です。
Photoshopのブラシを使ったウォーターマークの作り方見栄えの良いウォーターマークを作るためには、フォントと色の選び方が重要です。
シンプルで視認性が高く、作品全体の雰囲気に調和するフォントと色を選ぶことで、ウォーターマークが作品の魅力を引き立てつつ、著作権保護の役割も果たせます。
フォントと色はウォーターマークの印象を決める重要な要素です。
フォントとは
フォントとは、「文字の形やデザイン」を指します。
文章やタイトルなどで使われる文字の見た目を決める重要な要素です。
印象を左右する要素で、文字の選び方で伝わり方や雰囲気が大きく変わります。
フォントが重要なのは、見た目によって人が受け取る印象が変わるためです。
- サンセリフ体
シンプルで読みやすいデザインが特徴。モダンでスタイリッシュな印象を与え、ビジネスやウェブサイトでよく使われます。例:Arial、Helvetica - セリフ体
文字の端に小さな飾り(セリフ)が付いていて、伝統的で落ち着いた印象を与えます。書籍や公式文書に多く使われます。例:Times New Roman、Georgia - デコレーションフォント
装飾が施され、ユニークなデザインが特徴。イベントのタイトルやポスターで強い印象を残したいときに使われます。例:Brush Script、Comic Sans
読みやすさや印象を考え、内容や目的に合わせてフォントを選ぶことで、伝わり方がより効果的になります。
たとえば、カジュアルな内容には親しみやすいフォント、ビジネス文書にはシンプルで読みやすいフォントを選ぶと良いでしょう。
フォントの選び方
ウォーターマークに適したフォントは読みやすく、ブランド(自分)イメージに合うものです。
小さいサイズでも視認できるフォントを選ぶと、ウォーターマークが目立ちすぎず、主張が強すぎないデザインになります。
例:サンセリフ体(装飾のないシンプルなフォント)
サンセリフ体とは、文字の端に装飾がないフォントのことです。ArialやHelveticaが代表的です。
ブランドが高級感を求めるなら洗練されたフォント、親しみやすさを重視するなら柔らかい印象のフォントを選びます。
- 高級感:Times New Roman、Baskerville
- 親しみやすさ:Comic Sans、Rounded Gothic
色の選び方
ウォーターマークの色は、背景とのコントラストや透明度を考慮して選びます。
- コントラストの調整
背景に馴染みすぎないよう、適度なコントラストが必要です。明るい背景には暗い色、暗い背景には明るい色を使うとバランスが良くなります。 - 透明度の工夫
色の強さを調整することで、ウォーターマークが目立ちすぎず、作品の魅力を損なわないようにします。50〜70%の透明度が適切です。 - ブランドカラーの活用
ブランドカラーを使うことで、ウォーターマークが一貫性を持ち、認知度向上に繋がります。
いかがだったでしょうか。
今回はInstagram用の画像にウォーターマークを入れるやり方を解説しました。
僕はこのやり方でいつもやっていて、この「watermark.psd」というファイルを一度作っておくとInstagram用の画像にウォーターマークを入れるのがとても楽です。
あくまで僕がいつもやっているやり方なので、もっと違うやり方もあると思います。
そしてこれはInstagramの縦構図 縦:1350ピクセル 横1080ピクセル用の画像で使用するウォーターマークです。
Instagram用の画像のレタッチは必ずPhotoshopで調整するので、この方法が楽なんです。